「もし教壇に立てなくなったら」—その不安が、私を不動産投資に動かした

不動産投資

もし明日、体を壊して仕事を辞めなければいけなくなったら、あなたはどうしますか。

教員という仕事は、外から見れば安定の象徴です。でも内側にいる私は、ずっとある不安を抱えていました。

心身の不調で休職・退職を余儀なくされる同僚を、これまで何人か見てきました。「自分も明日はそうなるかもしれない」という感覚が、頭の片隅にありました。

教員16年目の私が、築30年・400万円の戸建てを購入するまでの話をします。投資の知識ゼロから始めた一歩が、どうやって動き出したのか。その経緯をありのままに書きます。

公務員の給料は上がらない。それでも私は「待つ」のをやめた

教員の給与は、年功序列で少しずつ上がります。でも「少しずつ」というのが正直なところで、頑張れば頑張るほど増えるという仕組みではありません。よい授業をしても、土日に家で授業の準備に時間を費やしても、給与明細が劇的に変わることはない。

それでも20代のうちは「将来なんとかなる」と思っていました。でも30代になり、子どもが生まれ、住居費や教育費のことを具体的に考え始めると、「このままで本当に大丈夫か」という問いが浮かんでくるようになりました。

待っていても給料は大きくは変わらない。だったら自分で動くしかない。そう思ったのが、私が「稼ぐ力を自分でつけよう」と決めた瞬間でした。

積立NISAだけでは足りなかった。子どもができて気づいた「今の現金」の大切さ

実は不動産投資を始める前から、積立NISAはやっていました。毎月コツコツとインデックスファンドに積み立てて、20年・30年後の資産をつくる。これは今も続けています。

ただ、子どもが生まれてから気づいたことがあります。積立NISAで増えていくお金は「未来の資産」です。10年後・20年後に大きくなっている数字を見て安心はできる。でも、今月の生活費には使えません。

子どもの習い事、急な出費、教育費の積み立て。「今」必要なお金が、思った以上にかかる。そこで私は考えました。毎月の現金が増える仕組みが、もう一本あればいい、と。

不動産投資の家賃収入は、毎月入ってくる現金です。株式の含み益とは違い、実際に口座に振り込まれるお金。その現金が増えれば、積立NISAへの入金力も上がる。つまり不動産と株式は競合するものではなく、「今を支える現金」と「未来をつくる資産」の両輪だと気づいたのです。

これが私が不動産投資を始めた、最も大きな理由です。

なぜ戸建てだったのか。本2冊で辿り着いた「失敗しても取り返せる」投資

不動産投資といっても、種類はさまざまです。区分マンション、一棟アパート、戸建て。最初はどれがいいのか、まったくわかりませんでした。

まず本を2〜3冊読みました。不動産投資の入門書と、実際に戸建て投資で成功した方の体験談。読み進めながら、自分に問い続けました。「もし失敗したとき、取り返しがつくか」と。

区分マンションは管理費・修繕積立金がかかり、ローンの返済が重なると手残りが少ない。一棟アパートは購入価格が高く、初心者には資金的にハードルが高い。また失敗してしまった時のリスクがあまりにも大きいと感じました。

一方で戸建ては、数百万円台から始められる物件もある。最悪売却しても、損失が限定的です。

自分のリスク許容度を考えたとき、「失敗しても取り返せる規模から始める」という結論に辿り着きました。それが戸建て投資でした。

答えが出てからは、行動あるのみ。毎朝、出勤前の10分間、不動産情報サイト「アットホーム」を開くことにしました。自分の条件(価格帯・エリア・利回りの目安)を決めて、毎日検索する。最初は「こんな物件があるんだ」という感覚を掴む期間です。それを数ヶ月続けました。

ちなに私の条件は、

  • 価格帯 300〜500万円
  • エリア 自分が土地勘のある地域(自分の住んでいる市、勤務している市にしぼりました)
  • 表面利回り 15%以上

最初の物件は、買えなかった

ある朝、気になる物件が出ました。エリアも価格も、自分の条件に合っている。すぐに掲載していた不動産会社にメールで問い合わせました。

この問い合わせは、私にとって初めての物件の問い合わせでした。

返ってきた答えは、「すでに買付が入っています」でした。

正直、かなり落ち込みました。毎朝検索を続けて、ようやく「これだ」と思えた物件が、もう誰かに押さえられていた。

でもそのとき、担当者の方から「よろしければ、もう少し詳しくお話を聞かせてもらえませんか」と声をかけてもらいました。

後日、その担当者であるNくんと会うことになりました。彼は、まだ入社してから3年ほど経った20代半ばの青年でした。若いにも関わらずどこかどっしりしていました。

私がなぜ不動産投資を始めたのか…。

何をめざしているのか…。

それらについてとても丁寧に聞いてくれました。私は、周囲に不動産投資を始めたことを話せなかったので、聞いてくれたことにまず嬉しく。夢を語るように話したのを覚えています。

最終的に、どのような物件を探しているのかは、お礼のメールに添えて伝え、初めての不動産会社の方との話を終えました。

1ヶ月後、Nくんから電話が来た

それから約1ヶ月後、突然Nくんから電話がかかってきました。

「リースバックという形で物件を売却したい方がいます。購入後もそのまま住み続けてもらう形で、条件もぴったりだと思います。いかがでしょうか」

リースバックとは、物件を売却した後も売主がそのまま賃借人として住み続ける仕組みです。売主にとっては現金化しながら住み続けられるメリットがあり、買主にとっては購入直後から家賃収入が入るメリットがあります。

実際に物件を見に行きました。隣の市町村、築30年の戸建て。価格は400万円。

室内の状態を確認し、売主の方ともお話しして、信頼できると感じました。購入を決断しました。

最初に問い合わせた物件は、買えませんでした。でも、その問い合わせがなければNくんとは出会えなかった。Nくんに正直に話していなければ、この物件を紹介してもらえなかった。動いたから、縁がつながったのです。

まとめ:完璧な物件を待つより、まず動くことだった

不動産投資を始める前、私はずっと「もっと勉強してから」「もっと準備が整ったら」と思っていました。でも実際に動いてみて気づいたのは、情報は行動の中でしか手に入らないということです。

本を読んで知識をつけることは大切です。でもある段階からは、動かなければ何も変わらない。問い合わせの1本が、縁をつなぎ、物件との出会いをつくりました。

「もし教壇に立てなくなったら」という不安は、今も消えたわけではありません。でも、現金収入の柱が一本できたことで、その不安の重さは確実に変わりました。

この記事を読んだあなたへ:次の一歩

まず、不動産投資の入門書を1冊読んでみてください。私が最初に読んだのは戸建て投資の体験談が書かれた本でした。「自分にできそうか」を判断するのは、それからで十分です。

【おすすめの本】

空き家は使える!戸建て賃貸テッパン投資法 | 技術評論社

まずはアパート一棟、買いなさい! | 健美家

本を読んだら、アットホームやSUUMOを開いて、自分のエリアの物件を眺めてみてください。買わなくていい。「どんな物件があるか」を知るだけで、頭の中の地図がガラッと変わります。

【おすすめの物件探しのサイト】

SUUMO   →どのような間取りが買おうとしているエリアで人気か調べる!
アットホーム →「自分のエリア × 戸建て × 価格帯」を検索するだけでOK。

最初の一歩は、完璧でなくていい。動いたことが、次の縁をつくります。

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