40代で貯金が止まる人へ──複利を絶やさない3つの仕組み

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「貯金が増えない」と感じる40代は、あなただけではありません

40代に入ったあたりから、「貯金が思うように増えない」「むしろ減っている気がする」と感じる方は多いのではないでしょうか。30代までは順調に積み上がっていた預金残高が、子どもの進学や習い事、家族の医療費、住まいの維持費などが重なる時期になると、急に足踏みをはじめます。

私も同じ景色を見ている一人です。現役の小学校教員として16年目になりますが、家計を預かる立場として「このまま教育費の山を越えられるのだろうか」と落ち着かない夜がありました。妻と子2人、両親と同居の6人暮らしという編成のなかで、家計のリズムが乱れる感覚に何度も向き合ってきました。

けれど、悲観する必要はありません。40代の家計が止まって見えるのは、あなたの努力が足りないからではなく、ライフステージ上ごく自然な現象です。問題は「止まったまま、複利まで止めてしまう」ことのほう。今日はそこに焦点を当ててお話しします。

なぜ40代こそ「複利を止めない」ことが効くのか

資産形成の話になると、つい「いくら貯めるか」「何の銘柄を買うか」に目が向きがちです。けれど40代で本当に効いてくるのは、金額の大小よりも「続けられているかどうか」だと、私は実感しています。

時間と継続が掛け算で働く仕組みを、複利と呼びます。40代は、退職までの時間がまだ十分に残っている最後のゾーンです。ここで貯金や株式の積立を一度止めてしまうと、戻ってきたときに「同じ年齢からやり直す」ことができません。失われるのは金額そのものより、時間という土台のほうです。

逆に言えば、額が小さくなっても「止めない」ことさえできれば、複利の働く土台は崩れません。教育費の山が過ぎたあと、残った仕組みがそのまま伸びていきます。40代の資産形成は、攻めるよりも「途切れさせない」設計こそが本丸だと考えています。

しんごが続けている「止めない」ための3つの仕組み

ここからは、私自身が日々の家計のなかで運用している考え方を3つに絞って共有します。金額や銘柄の話ではなく、「どんな器に乗せて続けているか」という設計の話です。

仕組み① 意思の力に頼らない「自動化」

もっとも効いている仕組みは、給与が振り込まれた瞬間に、投資用口座へ自動で移してしまう設定です。手元に残ったお金で生活を組み立てる、いわゆる先取りの形です。

意思の力で「今月は余ったら積み立てよう」と考えると、ほぼ確実に余りません。教育費や急な出費は、生活を圧迫するというより、生活の真ん中に居座るからです。続けるかどうかを「毎月の判断」にしないことが、40代の家計を守る最大のコツだと感じています。

私は、家計簿アプリを使って家計を管理していますが、月初めになると固定費(親と同居しているので私がいれている生活費)と投資資金、子どもの大学費用の積立は、別講座へ自動的に振り返られるようにしています。

仕組み② 教育費と投資資金は「別口座」で分けておく

もう一つ意識しているのが、教育費の資金と、長期投資に回す資金を、はっきりと別の口座で管理することです。同じ口座に置いていると、目の前の支払いに引っ張られて、長期の積立まで取り崩したくなる瞬間が必ず来ます。

口座を物理的に分けておくと、「この口座は教育費、この口座は将来の自分」と視覚的に線が引けます。心理的な距離をつくるだけで、複利の土台は驚くほど守られやすくなります。器を分けることは、節約や利回り改善より地味ですが、効き目は長持ちします。

私は、住信SBIネット銀行「目的別講座」を使って、使用目的に分けて物理的にそのお金を使わないようにしています。

私の場合は

  • 「教育費(大学)」
  • 「生活防衛資金」
  • 「自動車積立」

のように資金を仕分けています。

仕組み③ 不動産と株式で「キャッシュフローを途切れさせない」

私は賃貸用の不動産と、株式(インデックスと高配当の組み合わせ)の二本立てで運用を続けています。狙いは大きなリターンよりも、どちらかが不調でも、家計に入ってくる流れが途切れない設計にすることです。

株価が荒れる年には配当や賃料の安定感に助けられ、不動産まわりに想定外の出費があれば、株式側が支えてくれる。種類の違うキャッシュフローを並走させておくと、片方の不調を理由に積立そのものを止めずに済みます。43歳でのサイドFIRE、という遠めの目標を持ち続けられているのも、この二本立ての安心感が大きいと感じます。

もちろん、不動産は誰にでも勧められる手段ではありません。大事なのは「収入の源泉を一本に絞らない」という発想のほうです。副業、配当、賃料、──家計に流れ込む川を複数持つだけでも、積立を止めずに済む確率は確実に上がります。

私自身、株が大きく下がる局面でも胸がざわつくことはありません。なぜなら、不動産投資で毎月安定して現金が溜まっているという心理的な余裕があるからです。株式は資産が大きくなる性質があるが、日々の現金は目に見えて増えない。一方で不動産は、資産として大きくは育ちにくいが、日々の現金が安定して増える。そのような補完し合う関係になっているため株式投資をしていても心理的に安心していられるのだと思います。キャッシュフローが途切れないことは、長く投資し付けるためには大事だと身を持って感じているところです。

まとめ:今日できる、小さな一手

40代で貯金が止まる感覚は、家計が壊れているサインではなく、ライフステージの通過点です。本当に守るべきは残高そのものではなく、複利が働く土台、つまり「積立を止めない仕組み」のほうだと考えています。

今日できる小さな一手として、次のうちどれか一つだけ着手してみてください。

  • 給与振込口座から、投資用口座への自動振替を一つ設定する
  • 教育費と長期投資の口座を、明日のうちに分ける(できれば目的別に分ける)
  • 家計に入ってくる「お金の川」が今いくつあるかを書き出してみる

三つすべてを一度にやる必要はありません。一つだけでも、複利の土台は今日から守れます。40代の家計は、攻めるより、止めない。その発想が、5年後10年後のあなたを支える静かな力になります。

このブログ「教室から伝える 〜悩める男たちへ〜」では、現役教員でありながら投資を続ける立場から、悩める30-40代の男性の役に立つ話を、これからも淡々と積み上げていきます。よければまた覗きに来てください。

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