「また続かなかった」と感じているあなたへ
机の上に置いたままの参考書、開いていない動画講座、申し込んだだけのオンラインスクール。「今度こそ」と決意したはずなのに、気づけばまた手が止まっている。そんな経験はありませんか。
私は今年で38歳、現役の小学校教員として16年目を迎えました。学級担任を続けながら、これまで何度も「学び直し」に挑戦してきました。30歳のときには働きながら教職大学院に進学し、学校マネジメントの研究で修士号を取りました。一方で、FP3級と簿記3級は途中で諦めた苦い経験もあります。
最近では、Claude Codeを使った業務効率化、SUNO AIでの音楽制作、ブログなど、現在進行形で新しい学びに取り組んでいるところです。
うまくいったこと、続かなかったこと。両方を経験して見えてきたのは、続く学び直しと続かない学び直しの間には、才能や意志の強さではなく、ほんの小さな仕掛けの差があるということでした。
続かないのは、あなたの根性が足りないからではありません。
今日は、忙しい30-40代の男性が学び直しを「続けられる人」に変わるための、3つの小さな工夫をお伝えします。
なぜ私たちの学び直しは続かないのか
最近の調査でも、社会人の学び直しを阻む大きな壁は「時間が取れない」「コストが高い」「モチベーションが続かない」の3つだと言われています。
ただ、私はこの3つはどれも「結果」であって、「原因」ではないと感じています。
時間がないのではなく、時間を使う優先順位の中で学び直しが下位に押しやられているだけ。コストが高いのではなく、その投資が将来どんなリターンを生むか言語化できていないだけ。モチベーションが続かないのではなく、続く仕組みを設計していないだけ。
つまり、続かない本当の理由は「設計の不在」にあるのではないでしょうか。
続かない3つの本当の原因
私自身が振り返って気づいた、学び直しが続かない原因は次の3つです。
1つめ:「なぜ学ぶか」が曖昧なまま始めている
FP3級に挑戦したとき、私は正直に言って「お金の知識があったほうがいいから」程度の動機でした。テキストを開いても、自分の生活や将来とどうつながるのか実感が湧かず、義務感だけで机に向かうことになりました。
私は何とか出勤前の10分を利用し、少しずつ勉強しましたが、いざ試験日当日、なんとコロナになりその試験は受けられず、、、一気に気持ちが冷めてしまい、そのまま2回目は受けていません。
一方、教職大学院は違いました。当時、学級経営に行き詰まりを感じていて、「自分の指導観を理論で裏打ちしたい」という具体的な渇きがありました。同じ「学び直し」でも、自分の中の問いと結びついているかどうかで、続き方がまるで違ったのです。
2つめ:「まとまった時間」を待っている
「土日にまとめて勉強しよう」「夏休みに集中して取り組もう」——こう考えた瞬間、その学び直しは半分終わっています。
平日は忙しく、休日は家族との時間や疲労回復に消える。「まとまった時間」は、待っていても降ってきません。私もこの罠に何度もはまりました。
3つめ:「完璧にやろう」として、1日休むと折れる
毎日2時間勉強する、と決める。1日できなかった瞬間、「今日もできなかった」という罪悪感が生まれる。それが2日続くと、もう参考書を開くのが嫌になる。
これは私のFP挫折の典型的なパターンでした。完璧主義は、続けることの最大の敵です。
続かない人は怠けているのではなく、「続く設計」をしていないだけなのです。
「やろう!」というハードルがきっとみなさんの中でとても高く設定されているため、続かないだけ。だから、1日5分だけ。または気が向いたときだけでも。まずは初めの第一歩を踏み出すことが大事だと思います。
続けるための3つの小さな工夫
ここからが本題です。私が大学院を修了でき、いまもAIなどの新たらしい学びが続けられている理由を、3つの工夫として整理しました。
工夫1:学ぶ目的を「1行」で書いて、目の届く場所に貼る
学び直しを始める前に、「なぜこれを学ぶのか」をたった1行でいいので書き出してみてください。
ポイントは、抽象的な目標ではなく、自分の生活や悩みと直結した言葉にすること。たとえば「老後資金を学ぶ」ではなく「妻に『大丈夫だよ』と胸を張って言えるようになるため」。「英語を学ぶ」ではなく「次の長期休みに、子どもと海外で旅をしたいから」。
その1行を、参考書の表紙やスマホの待ち受けなど、毎日視界に入る場所に置いておく。これだけで、続ける力がまったく変わってきます。
私が大学院に通い続けられたのも、「明日の自分の教室を、もう少しよくしたい」というシンプルな1行が、机の前に貼ってあったからでした。
工夫2:「10分の固定枠」をカレンダーに入れる
まとまった時間を待つのをやめて、毎日の同じ時間に「10分だけ」の枠を作ります。10分は、長くも短くもない絶妙な時間です。「これくらいなら今日もやれる」と思える短さで、しかし1か月続ければ5時間、1年で70時間を超えます。
大事なのは「毎日同じ時間」にすること。意志の力で「今日はいつやろう」と考える余地をなくすのです。ここでおすすめの固定枠の入れ方ですが、すでに習慣になっているところにくっつけるという方法です。
私は毎朝、身支度を終えた後の10分を利用し、オンラインスクールのマガジンを読んだり、不動産のサイトを見て良い物件がないかなどリサーチする時間に使っています。
すでにある習慣にこの固定枠をくっつける方法は、かなり使えます。ぜひやってみてください。
工夫3:「7割できればいい」と最初に許可しておく
完璧主義を手放すために、始める前に「週のうち2日は休んでもいい」と自分に許可を出します。
これは甘えではなく、続けるための設計です。1日休んでも罪悪感を持たず、翌日また淡々と再開する。この「淡々と」が、長く続けるための唯一の方法だと、私は経験から学びました。
私は今、AIの活用について学んでいますが、出張や行事で何日も触れない週もあります。それでも翌週また戻ってこられるのは、「完璧にやらない」と最初に決めているからです。
続けるとは、毎日やることではなく、戻ってこられることです。
今夜、たった1つだけ試してほしいこと
ここまで読んでくださったあなたに、今夜やってほしいことを1つだけお伝えします。
紙とペンを用意して、いま挑戦したい学び直しについて「なぜ学ぶのか」を1行で書いてみてください。
うまく書けなくて構いません。1分で書いた拙い言葉で十分です。書いたら、明日の朝目に入る場所に置いておく。これだけで、明日のあなたの一歩は、今日のあなたとは少し違うものになります。
まとめ:小さな工夫が、5年後のあなたを変える
学び直しが続かないのは、あなたが弱いからではありません。続く設計をまだ知らなかっただけです。
- 学ぶ目的を1行で書く
- 10分の固定枠を作る
- 7割できればいいと許可する
この3つは、特別な能力もお金もいりません。今夜から始められます。
私自身、FP3級は途中で諦めましたが、その挫折があったから「続く設計」の大切さに気づけました。挫折は、次の挑戦の財産だと、いまは思えるようになりました。
明日、机に向かうあなたが、ほんの少し肩の力を抜けますように。
このブログ「教室から伝える 〜悩める男たちへ〜」では、同世代の男性に向けて、仕事・お金・学びの3つのテーマで「明日が少し軽くなる」記事をお届けしています。気になったテーマがあれば、ほかの記事ものぞいてみてください。

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