「内見に行ったけど、何を見ればいいかわからなかった」
初めての内見は、そういうものだと思います。物件に着いても、どこを見ればいいのか、何を聞けばいいのか、気づけば10分ほどぼんやりと部屋を眺めて終わってしまう。
でも、見るべきポイントをあらかじめ知っているだけで、内見の質はまったく変わります。
私が実践しているのは、3つのステップに分けたチェックです。
- STEP1:収益性チェック——内見に行く前に「買う基準」を数字で決める
- STEP2:内見前調査——ネットで調べられることを先に済ませる
- STEP3:内見時調査——現地でしか分からないことに集中する
この3ステップを踏むことで、内見当日に感情で流されず、冷静な判断ができるようになります。
今回は私が実際に使っているチェックシートをもとに、それぞれのポイントをお伝えします。
STEP1:収益性チェック——内見前に「買う基準」を数字で決める
内見に行く前に、まず一つだけやることがあります。「この物件を買うかどうか」の基準を、数字で決めておくことです。
私が使っている基準は表面利回り15%以上。家賃と購入価格から計算できます。
例えば・・・

購入価格は400万円、想定家賃は6万円の物件。
6万円 × 12ヶ月 ÷ 400万円 = 利回り18%
内見前の段階では、良さそうな物件だ!
仮にリフォームにいくらかかるなら15%を切るかな・・・。


6万円 × 12ヶ月 ×0.15= 520万円
リフォームに120万かかりそうなら、今回はやめておこう!
この数字を持たずに内見に行くと、物件の雰囲気や売主の話に引っ張られて感情で判断してしまいます。
自分の基準があることで、内見時にもリフォームの優先順位がはっきりし、どこをリフォームするのかも判断しやすくなります。
必ず内見に行く前に、SUUMOやアットホームでそのエリアの家賃相場を調べ、利回りを計算しておきましょう。「この数字を下回ったら見送る」というラインを決めてから現地へ向かうことが、大きな失敗を防ぐ最初の一手です。
STEP2:内見前調査——ネットで調べられることを先に済ませる
わざわざ現地に行かなくても、ネットで事前に確認できることがたくさんあります。
ここを先に確認することで、「行ってみたら全然ダメだった」という無駄な時間を省けます。
私が内見前に確認している11項目はこちらです。
これらのうち1〜5は必ず確認し、クリアした物件だけ、内見に行きます。
6〜11は事前に確認できなくても良いようにしています。もちろん、可能な限り調査はしますが。
- 土地勘がある場所か——知らない土地の物件は、相場観がつかみにくい
- 駐車場が1〜2台停められるか——地方の戸建て賃貸では駐車場はほぼ必須条件
- 内見できるか——内見できない物件は原則パス
- 再建築不可物件でないか——幅4m以上の道路に2m以上接しているかを確認
- 人口10万人以上の町か——借り手が集まりやすい規模かどうか
- スーパーなど買い物できる場所が近くにあるか—生活利便性は入居率に直結する
- 市街化調整区域になっていないか——建て替えや売却に制限がかかる場合がある
- 災害指定区域になっていないか——水害・地震・洪水リスクはハザードマップで確認
- 瑕疵担保責任を問えるか——「現状渡し・瑕疵担保免責」の物件は注意が必要
- 小学校が半径2km以内にあるか——子育て世代の借り手を想定するなら必須
- 汲み取り物件でないか——下水道未接続は借り手が付きにくい
STEP3:内見時調査——現地でしか分からないことに集中する
STEP1・2をクリアした物件だけが内見の対象です。
ここまで絞れていれば、内見当日は「現地でしか分からないこと」だけに集中できます。
重点チェック3項目——これがNGなら購入見送りを検討
内見時に特に重点的に見るのは、次の3つです。
- 大きな傾きはないか
スマホの水平器アプリで確認できます。できれば水平器がいいです。床や壁に大きな傾きがある場合、基礎や構造に問題がある可能性があります。それを直すのには、お金がかかりすぎて、その時点で投資は失敗になります。最も重要なチェックポイントの1つです。 - 雨漏りはしていないか
天井のシミ、壁の変色、カビ臭が手がかりになります。雨が降っていない日でも、過去の雨漏りの痕跡は残っています。特に天井と壁の境目、窓枠まわりを念入りに確認しましょう。 - 水回り(トイレ・お風呂・キッチン)のリフォームは必要か
水回りは修繕費が最も高くなりやすい箇所です。実際に水を流してみて、排水の流れや異臭の有無を確認してください。水回りがきれいな物件を選ぶだけで、リフォームコストを大きく抑えられます。
その他の確認ポイント
- 外観・外壁塗装にクラック(ひび割れ)はないか
- 家全体(外観)の第一印象(もし自分が賃貸にでてる写真見た時、住みたい!と思うか)
- 境界線・塀の所有権は明確か(隣地とのトラブルを防ぐ)
- 隣人トラブルのうわさはないか(仲介業者に率直に聞いてみる)
- 残置物の撤去はどちらが行うか(費用負担の確認)
- 床を歩いてきしむ箇所はないか(シロアリの可能性を確認)
シロアリについて補足:床を踏んでみてきしむ箇所があれば、シロアリの可能性を考えます。ただし、素人が床下全体を確認するのは現実的ではありません。気になる箇所があれば、ホームインスペクター(住宅診断士)への依頼を検討してください。
チェックシートを持って内見に行こう
今回紹介した3ステップのチェック項目を、そのままExcelシートにまとめました。
- 家賃・購入価格を入力するだけで利回りを自動計算
- チェック欄はドロップダウン式(✅OK・❌NG・-未確認を選ぶだけ)
- 🔴マークで重点3項目を視覚的に強調
- 物件比較シート付き(最大4物件を横並びで比較)
内見当日にスマホやタブレットで開いて使うことも、印刷して持参することもできます。「感情で動かない」ための武器として、ぜひ活用してください。
※ Microsoft Excel または Google スプレッドシートで開けます。ダウンロードは無料です。
この記事を読んだあなたへ:次の一歩
- 気になる物件があれば、まずSUUMOでエリアの家賃相場を調べて利回りを計算してみる
- 内見前にハザードマップ・再建築可否・市街化調整区域をネットで確認する
- チェックシートをダウンロードして、内見当日に持参する

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